ギタ彦の【ギター奮闘記】
ギターのことなど何もわからない少年が、
やがてギターを弾くようになっていくお話し。
その回顧録。
少年ギタ彦がそばかす中年ギタリストに。
それは進化なのか劣化なのか。
これは少しの共感と
多くの失笑を誘う物語・・・
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時代背景
それは高校1年生の時。
世の中はバンドブーム。
学校には軽音楽部なんてのもあったけど「軽音楽って何?」って思ってた。
何が軽いと言うのか?
重音楽は無いの?
そして実際に楽器やらバンドやらやってるやつほど軽音楽部には入っていなかったし。
とにかく猫も杓子もバンドをやりたいと言い出す。
言い出すだけ、だったけれども。
もちろん行動力のある人達もいるわけで。
そんな彼らも大体がコピーバンド。
オリジナルの楽曲をやってる者も少なからずいたかな。
女の子バンドだったらプリプリやらレベッカのコピバン。
そして男の子バンドはBOOWYばっかり。
とにかくBOOWYのコピーをやるバンドばっかりで。
そんなバンドを「ボーイバンド」なんて呼称してた。
ちょっと揶揄も入ってたかも。
ま~たボーイかよって感じ。
ステージに上がるコピバンのほとんどがボーイバンドなもんだから。
どのバンドがどの曲をやるのかでウラでは揉めてたらしいってさ。
コピーする曲はどうしたって似たり寄ったりだから、
結局かぶっちゃうんだけど。
かぶったらかぶったでその演奏クオリティを比べられちゃうわけ。
難しいところだね。
たまにジュンスカ(ジュンスカイウォーカーズ)のコピバン。
そういやブルーハーツも多かったかな?
皆はビートパンクと言っていたけどオイラにはよくわからなかった。
音楽のジャンルに関してはいまだによくわかってないや。
とにかく世の中がそんな空気だから。
思春期まっただなか少年たちは、ギターだベースだドラムだと興味を持ち始める。
「俺は(やるなら)ギターだな。」
「俺(やるなら)ボーカル!」
「うーん。(やるなら)ベースかな。」
「(やるなら)ドラマーカッコいいじゃん。でも置くとこねえな(だからやらない)」
こんな感じでうまいこと分かれるんだよね。
ともかく興味関心までは良くある話。
実際に手を出す奴はそのなかでもごく一部。
続ける奴となればさらに減るのだけど。
まあ、それでもとりあえずやってみる奴はそれはそれで良い思い出になったろうね。
大人になってから合コンなんかで「俺も高校の頃はバンド組んでギターやってたなあ。」
参加女子「えー!すごーい!今度聴きたーい!聴かせて!」
「・・・。え、、、あぁ、うん。いいよ。今度ね。」
いいのよ別にさ。
本当はギター買っただけで弾けるまで練習してなかったとしても、
そんなことは言わなきゃバレやしない。
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「ギターは5歳くらいからやってないと弾けるようにならない」
いつもの下校時。
駅までの道すがら、同級生がつぶやく。
「ギターやりたいけどな~。今からじゃ遅いからな~。」
言わんとしている事はすぐにわかった。
当時の僕らは15歳だか16歳。
その歳から楽器を始めても身につかない。彼はそう言いたいのだね。
次いで話す内容がまさにそういう意味だった。
誰かが聞き返したわけでもないのに、話を進める。
自分が思い悩んでいるのを皆に知らせたいのが伝わってくる。
「だってさぁ。楽器って5歳くらいからやってないと無理じゃん?」
これはちょっぴりショッキングな話だった。
少なくともオイラにとっては。
(え、5歳?ちょっと言いすぎじゃねえか?そんなこといったら俺たちもう遅いどころじゃないじゃん。)
いや、ね?
ピアノだったりヴァイオリンだったり。
趣味でなくて音楽家というのかい?
音大や芸大に進学目指すほどならともかく。
オイラがやりたいなんて言ってるのはロックじゃん?
そんな難しく考えなくてもいいんでないの?(イメージね、あくまで)
それどころかオイラ達10代の少年なんて、むしろ可能性の塊でしょ。
どこをどう切り捨てても可能性しか残らないくらいじゃないのかい?
僕ちんはそう思っていたからね。
だからちょっとだけ(え!それは言い過ぎ!)と内心では思ったのよ。
でもまあね。
彼にはそう思わせて今日のところは黙って言わせておこうって。
そのまま聞き流したんだよね。
どうせその彼は言うだけでやるはずないって思ったし。
それに俺はすでにギター持ってる。
モーリスのフォークギターだね。
やりたいのはロックギターのはずなのにフォークギター。
この頃は全く練習してなかったけど。
それでもこれからしっかりやれば問題ないって信じてた。
(そのうち本気だすの典型だけど)
「五才からやらないとダメ説」を説いた彼にしてみれば。
あるいは「そんなことないって、今からでもうまくなるよ。」
「だって◯組の〇〇なんかギター始めたの半年くらい前らしいぜ。
それでも文化祭でやってんじゃん。」
なんて話で彼の仮説を否定してもらいたかったのかもしれないね。
背中押してもらいたかったとか。
買うとなったらギター高いしさ。
そりゃあ悩むよ。
結局彼はその後もギターを買わなかったけど。
高校2年になって間も無く、学校辞めちゃってたし。
最近見ないと思ってたら辞めちゃってたんだよ。
ギターどころじゃないな。
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奮闘後記
世に言うスーパーギタリスト達も幼少期からギターに慣れ親しんできた人が多いようだし。
なによりそうでなければハタチ前後でプロデビューなど土台無理な話で。
イングヴェイもポール・ギルバートも10代で既にとんでもギタリストと評価されていたしね。
でもまあその辺の議論はとうにされつくされてるだろうから。
結論はもう「そりゃあ何事もはじめるのに早いにこしたことはない」以外にないでしょ。
僕が言いたいのは。
「興味を持った時がはじめ時」
このタイミングこそが始めるのに一番適していると結論づけましょう。
現在のあなたが5歳なのか50歳なのかはどうでもよろしい。
そしてこうも付け加えておきましょう。
「人生短いやってしまえ」
問題になるのは。
興味や関心を持った最大の好機に、
行動しなかった場合です。
いいですか?
間違いなく後悔します。
「手を出さなかったこと」をね。
今のあなたが50歳だとして。
それこそいまからやってもなぁと思い躊躇していますよ。
でももしもギターをやらずに10年後。
あなたが元気でいたのなら。
10年前の今日を振り返って。
あの日ギターを始めていたら?
10年ですよ?
歳関係なく、10年練習していたならどうなっていたか。
仲間内での余興やイベントで披露できるくらいの腕前にはなっていたでしょ。
ほら、もうギターヒローだよ。
始めなければ何者でもないままの10年後だよ。
楽しいよ、楽器は。
だって60でも70でも80でもギター弾けるよ?
始めちゃいなよ、ギター。
辞めるの簡単だもの。
だったら始めちゃおう。
(ふふふ・・・悪魔の囁きか・・・)
んじゃ早速ギター弾こうか。
ギタ彦でした。
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コメント
[…] 「そりゃ言い過ぎでないの?6歳になったら時すでに遅し?んなバカな。」 https://guitar-yarinaoshi.xyz/funtouki-5sai-gakki/ […]